「瞭くん、明日から大阪だよね?』
「あぁ。」
『新幹線?』
「の予定だけど。何?」
『え………あの、ごめん。』
俺のせいでこんなことになってるのに、自由に動けない事のイライラを逢えないことの不満をそのまま向けようとしていた。
それを知ってか知らずか心の奥の何かが、それを押しとどめた。
「昼過ぎの新幹線だったと思う。夕方、会場の下見するから。」
『……うん。……気を付けて。』
「向こう着いたら電話する。」
『うん。』
これが今日の精一杯。
夕べ、咳を隠そうとしていた美羽を思い遣ることも、優しい言葉のひとつも出てこない俺。
素直に言えない言葉のせい。
「じゃ、おやすみ。」
「……おやすみなさい。」
「あぁ。」
『新幹線?』
「の予定だけど。何?」
『え………あの、ごめん。』
俺のせいでこんなことになってるのに、自由に動けない事のイライラを逢えないことの不満をそのまま向けようとしていた。
それを知ってか知らずか心の奥の何かが、それを押しとどめた。
「昼過ぎの新幹線だったと思う。夕方、会場の下見するから。」
『……うん。……気を付けて。』
「向こう着いたら電話する。」
『うん。』
これが今日の精一杯。
夕べ、咳を隠そうとしていた美羽を思い遣ることも、優しい言葉のひとつも出てこない俺。
素直に言えない言葉のせい。
「じゃ、おやすみ。」
「……おやすみなさい。」

