今頃、お母さんは佐々木さんに慰められてるのかな。 少し重いバッグを手に持ち、とぼとぼと歩いた。 何も知らずにリビングに入った時、 あの時のお母さんの笑顔が目に焼きついていた。 あんなに優しい笑顔は久しぶりにみた。 あたしにも、あんな笑顔は見せてくれなかった。 ……お母さんは父さんよりも、佐々木さんが好きなんだ。