「もー、ダメじゃんかぁ。 その人のアド、知りたくないの?」 飽きれ口調で尋ねる凛乃に、アタシは下を向いた。 「知りたいけどさ、彼はアタシみたいなギャルタイプじゃないし…」 アタシは小さく呟いたことに、凛乃は大きくため息をついた。 「…絶対に後悔させたくないの」 少し、声が震えているように聞こえた。 そして凛乃はアタシの手を握った。 「言わないで後悔するより、言って落ち込んだほうがよっぽどいいの。 少なくとも、アタシはそうしてきた」