「お前そこまで言うならいい。義母が心配してるから早く帰んぞ」


「うん・・・」



爽がわかってくれた。
やっぱり爽はいい奴!
さすが私の義弟!
心の中で爽を褒めまくっていた。



「純。今回は許してやるよ。次はないからな」


「・・・」



男の子は黙ったままだった。
きっと、後悔してるんだと思う。
私を拉致したことを。



男の子は純粋に爽が好きだったんだと思う。



「優衣ちゃん。ありがとな」


「えっ」



倉庫を出る直後男の子の消え入りそうな声が聞こえた。