「プッ。みんなおもしろいね」


「なんだそれ~」


智喜が呆れながら言う。
あっ、ヤベェ。
虎のことを忘れていた。



「虎は俺が持ち帰る」


そう言って智喜が虎をかつぐ。
こいつ、やっぱり優しい奴なんだな。



「みんな、本当にありがとう!」



優衣は最高の笑顔と言わんばかりのとびっきりの笑顔でみんなに言った。



三人とも顔を真っ赤にさせてるし。
本当この無自覚。



「優衣は俺のもんだから」



そう言って優衣を無理矢理俺のほうにやる。
優衣は突然のことで目をぱちくりさせている。



「爽、独占欲ありあり」

「ヤダー。怖い」

「俺は妹命だから」



俺はこいつを渡すつもりはさらさらねえ。
そしてこの仲間達も。