「…あっ、教室戻んないとっ」

ビニール袋に慌ててゴミを詰めて、あたしは立ち上がる。

「斎藤、君は…」

チラリと目を向けたら斎藤君はヒラヒラとあたしに手を振って。

「俺はサボり」

(…ダヨネ…)

当たり前みたいに言う斎藤君の言葉に納得してしまう。

だって斎藤君、ちっとも急ぐ様子ないし。