キラキラサイダー

「斎藤君、一人っ子?」

ふと、何となく気になったことを聞いてみる。

(“俺しかいない”、って事は)

「うん、そう」

新しいポッキー咥えながら、斎藤君が短く答えてくれる。

「…渡辺さんは、末っ子っぽいよね」

ポキン、と咥えてたポッキーを折って、斎藤君に悪戯っぽい瞳を向けられた。

(…う)

「そ、そうだよ。上にお兄ちゃんが一人」

その瞳に何となく詰まりながらもあたしは頷く。