空中ブランコ






「アンタが私に銃向けるから、奥の格好いいお兄さんが呆れたじゃない…。」




「「「!!!!!」」」




 シルディの前を立つ5人が少女の言葉に驚いた




 基本、シルディは表情が表にでない。


 護衛をしている5人でも、考えていることが全く掴めないのだ。



 なのに目の前で仲間に銃口を向けられている少女は、シルディの表情を迷いもなく言い切った





「おっおい・・・・流石にやりすぎだぞお前・・・」



 銃を突き付ける男の仲間がざわめき出す




「ねぇーオジサン?」


「う、動くんじゃねーよ!!!!!撃つぞッ!!!」




 そんな言葉にも気にせず、少女は笑みのまま男の方に向きを変える。



 銃口が少女の額に当たる。




「その銃をどけなさい。
遊びじゃないわ。これは命令です。」






 笑みが笑みではなくなり、少女からおぞましい空気が流れ出る