男達の間から出てきたのは、この場には不釣り合いな少女1人
銀髪にほんの少し黒が交じった髪をハーフアップにして大人っぽいが、顔にはあどけなさが残る
「武器下ろして。」
男の武器にそっと手を置くその姿は、“寒くないのか?”と、上着を貸したくなるおいらん姿。
厚めの下駄を履いているおかげで、雪が素足に着かないものの、着物の丈が短いため見える綺麗な足と、肩まで下げた着物が、見ている者の鳥肌を誘う。
「このお兄さん達は、あんた程度のトランプじゃあ無理だよ。」
トランプとは、聖者が各自保持している聖武器のこと
「あ゛?
俺の相棒をバカにしてんのかァ!!??
小娘は黙っとけぇッ!!!!」
「…まぁ…小娘は間違っちゃいないわな。」
ふふっと楽しそうに笑う
「それで……。
お兄さん達は上級の方達よね?」
柔らかい笑みで、敵であるバンパイアに話し掛けてくる少女に、驚く
「テメェ俺の前に出て来てんじゃねぇーよ、クソアマが!!!!!!」
怒鳴り声と共にに、前にいる少女の後頭部に銃口を突き付ける。
その様子を正面から見ていたシルディは呆れた
「(敵の目の前で仲間割れとは・・・・。これだから人間は頭が悪い。)」

