足早に出口に向かって歩きながら携帯をだした。


「美羽、ごめん。」


『瞭くん?お茶なかった?』


「高校生にばれちゃった。」


『え?ばれた?』


「ごめんね。ちょっと人数いそうでさ。うわ………あれ、そうだわ。」


『瞭くん?』


「ごめん。騒ぎになる前に一回外出るから。もう暫くそこにいて?迎えに行くから。」


『うん。わかった。でも……』


「ん?何?」


『瞭くんそのまま帰った方が良くない?』


「帰っちゃったら美羽はどうすんの?大丈夫。ちゃんと迎えに行くから。ね?」


『………うん。』


「美羽?し……わっ、やっべー。切るよ?ごめんね。」


先読みされて、出入り口にもう何人かの固まりが出来ていた。