「んじゃあ、俺帰るわ」





教室の窓から、同じクラスの親友、武田旭(タケダアサヒ)に向かって言う。






「おー・・・あ、そういや、さっき西もが探しとったで」




西も、とは俺のクラスの担任、西本のこと。



生徒たちの間ではこう呼ばれとる。






「あぁ、分かった。さんきゅー」





俺は旭に向かって手を挙げて、職員室に向かった。