気分が落ち着いて、リビングに戻ると、コーヒーは片付けられていた。

『……食べ過ぎ?』

お姉の質問に、私は俯きながら首を横に振った。

『…飲み過ぎ?』

もう一度、首を横に振った。

『……病院は?行った?』

優しく尋ねられ、涙が零れ始める。コクンと頷くと、大粒の涙が流れ落ちた。

『…裕亮は?…知ってんの?』

『裕亮…今…忙しい…から』

涙ながらに言葉を紡ぐ…お姉は、静かに私の頭を抱き寄せた…

『…そっか…一人で不安だったでしょ…苦しかったよね…悩んだよね…』

優しく諭す様に発せられる言葉達…ますます止まらない涙…私は声を上げて泣いた…

『そんなに悩まなくても…裕亮は素直に喜ぶと思うよ?』

『…そ…かなぁ…』

『クスッ…だって、子供大好きだもん♪弥恵との子供なら、確実に子煩悩パパだな(笑)』

クスクス笑うお姉…でも、私は裕亮に打ち明ける勇気が無かった…