神様の悪戯




ヤッバ―――。

下駄箱閉めるの忘れてた……




黙ったまま、空っぽの下駄箱に視線を注ぐ顔が少し険しくなったような気がした。


アイツから、先程のからかうような雰囲気が消えて、同時にため息が漏れた。




「あっ、あの靴は…そう、貸した!友達に。なんか、靴に穴開いたとかで…」



ここぞとばかりに思いつく限りの事を言ってはみたけど、説得力がないのは当たり前。


嘘だし…



「はぁぁーー、なんで言わねぇの?」


え…?


言葉の意味がすぐには理解できない。


だって、離れる気配のないアイツの手が気になって仕方ないんだもん。



目線を合わせるよう顔を上げる。


その視線がアイツにぶつかった。



私は黙ったまま、ただ次の言葉を待った。



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