普段なら軽く流せる事も、どうしてか相手がアイツだとムキになっちゃう。
「そんな怒んなよ(笑)可愛い顔が台無しだろ……華恋チャン…――クスッ―」
まったく人の気持ちを分かってない。
冗談混じりに、笑いを含んだ言い方をするんだから余計に腹が立つ。
私をからかって何が楽しいのよッ!!
仮にも、
これから『家族』になるのに。
笑いながらアイツはこちらへ歩み寄り、遂には私の頭を撫で始めた。
完全に子供扱い。
「ちょっと、やめてよッ!!」
キッと睨んでも効かないのは分かってる。
けど、何もしないんじゃ私の気が収まらない。
「そんな怒んなって。昨日の事、まだ根に持ってんの?別に悪気があったワケじゃ……、――お前、靴は?」
ずっとからかい口調だったアイツの声が一段低くなった。
頭に置かれた手も動きが止まる。
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