あれ…?
ない。
開いた下駄箱を閉じて名前を確認する。
確かに私の名前がある。
にも関わらず、今朝履いてきたはずのローファーがなかった。
誰か間違った?
うーん、どうしよ…
上履きで帰る……?
でもなぁ〜〜
自問自答してる間にも夜は迫ってきて、近くに寄らないと人の顔は識別できないくらい校舎内も薄暗い。
「おいっ、お前何してんの?」
少し離れたトコから聞こえる声。
顔を見なくても誰か分かった。
手に楽譜をいくつか持ってたけど、コートを着てるから帰りのようだ。
「ぁ…、えと、何でもない…デス。」
また面倒な事になったら困る。
アイツにはこのまま帰って貰わなきゃ。
「はぁぁ〜?お前バカ?何か隠してんのバレてるし(笑)」
あちゃー
何で、私コイツには上手くできないの。
こんなトコ誰かに見られたら、またさっきみたいな事になりかねない。
「ちがっ、なんもないし!!ってか『お前』ってやめてくれない?私にはちゃんとした名前があるのッ!!」
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