「はい、どうぞ?」 2人は会話を中断し扉の方に視線を移す。 「―――失礼します」 その人は父に応え、一呼吸おくと静かに扉を開けた。 夢をみているかと思った。 含んだお茶をなんとか飲み下す。 目の前で、繰り広げられる会話は何? さっきまで現実だと思っていたこの空間は全て夢? もし、夢なら早く覚めてほしい。 心の底からそう強く願わずにはいられなかった。 だって…… .