結局あの後、うつろな思考回路でカップケーキを作り、包装して紙袋に入れてきた。
忍崎の告白も、丁重にお断りをした。
…丸山の分作ってきちゃった。
また盛大なため息をつき、机に突っ伏した。
「奈美。ちょっと来なさい」
いつもより固い口調の美和子に、屋上に連れ出された。
「どうしたの?」
「昨日、何があったの?」
桜も一緒に、私を問いただす。
なんで?
「なんで?」
「奈美が泣いてるとこ、子供に飴配ってるとこを、うちのお姉ちゃんが見てたの」
桜は私に心配そうに訴える。
ああ、また涙が出てくる。
「ちょ、奈美!?」
「いいから、ゆっくり話しな」
美和子が私を抱きしめ、桜が私の背をさする。
「昨日、ね…っ!」
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