ぬいぐるみに恋する少女




「えっ、女子トイレに入るのかよ!?」



「ちげーよ。入口で待ってるの。」



俺が席を立つと池田は不快な顔で俺を見る。




「なんだよ?」


「いや…なんかお前が不憫に思えて…。」


「ああ?同情かよ!?」


イライラしていた俺はつい声を荒げてしまった。



「そんなんじゃないけど…。」



語尾を濁す池田。



だったらお前も協力しろって言いたいけど池田は関係ない。



俺は池田を無視してトイレへ向かった。