「先生。あの道徳の時間の言動はあんまりです。」 放課後、俺は担任に抗議しに職員室に行った。 「そんなこと言われても私が出来ることなんてこれぐらいしか…。」 「だけど、あんな言い方…差別をしろと言ってるようにしか聞こえません。」 俺…教師に抗議なんかしていいのかよ…。 「おぉ、誰かと思ったら佐藤くんか。 今回は険しい顔で…どうしたんだい?」 国語教師の杉山先生が笑顔で近寄る。 50代で白髪交じりにおっちゃんだが 俺の事を気に入ってくれている唯一の信頼できる先生だ。