でも、黙って先に行っちゃうことないじゃん。いつもは二人で朝食を食べて、一緒に会社に向かう。

なのに、なのにさー。って、こんなことしてる場合じゃない。早く行かないと遅れちゃう。










「間にあったー。」




会社に着いたのは8時ぎりぎり。でも、なんとか遅刻は免れた。




「おはよ〜花梨。」



自分の机に座ると、隣の真緒がにこにこしながら話かけてきた。


真緒とはこの会社に入社したときに知り合った。面倒見が良くて、私から見たらお姉さん見たいな存在。


そして、良き相談相手。




「おはよ。あのさ、後で話聞いてくれない。」




私のただならぬ雰囲気を感じ取ったのか、真剣な顔になった真緒。




「いいよ。ランチの時間にね。」




最後にはにっこり笑いかけてくれた。