★ショコラ★~Valentine Box~



ってゆうか、待ってよ?

カクテルにあたしの名前?


こんなキレイなカクテルにあたしなんかの名前でいいの?


少し動揺しながら"頂きます"ほほ笑みながらあたしを見守る彼に伝えて

『ミス・ユラ』

そう名付けられたカクテルに口を付ける。



口に含んだ瞬間広がるフルーツの爽やかさと甘酸っぱさ

そして炭酸のシュワッっと弾ける感覚が鼻に抜ける。



「美味しい…。」



あたしがそう言うと、彼はチョコに目をやり"食べて"と合図する。


甘みの少ない濃いチョコ。

口の中に残っていた、フルーツの甘みが余計に際立つ。



「合う!」


「でしょ?」



思わず笑顔になったあたしを、得意げな笑顔で見つめる。