「おばあちゃんっ!!」


梅雨の季節のある日、大好きなおばあちゃんが他界した。


大のおばあちゃんっ子だった私、その真実はとても、耐えられるものではない。


もう、おばあちゃんとの、温かい心の癒やしともなる会話も、優しく抱きしめて貰うことも、おばあちゃんのあの笑顔さえ、見れなくなったのだ。


まだ12の私には信じられない。



私は、目の前の柔らかい遺影の前で、立てなくなっていた。


ただただ、おばあちゃんの笑顔を眺めるだけ。



何時間たったかも判らない。



涙さえ、出ないのだ。