奇跡なんて怒んなきゃよかった。
今もそう思う。

「沙也!あのな!聞いて!」

羽菜があたしを呼び出した。

「あんな!隼人くんがな!合コンみたいなことしてくれるらしいねん!」

「そーなんや」

「だからな!一緒にいってほしいねん」

突然のお誘い。
あたしはバイトも部活もしていないから毎日ひまだった。

だから返事は「おーいいで」と答えた。