彼の言葉にあたしは大きく首を振った。 「そんなことないよ…っ」 もう叶ってるじゃない。 それを言う前より早く、あたしは温かな温度を感じた。 「…ありがと。」 そっけない言い方。 でも、あたしは見た。 抱きしめられてる腕の間から、真っ赤になる耳を。