「時間、だ…」 「え…?」 イルミネーションに照らされ、高くそびえる時計台に目をやった。 「11時56分…」 長い針が12時に向かってゆっくりと歩き出していく。 もうそんなに経ったんだ…。 「もうすぐ帰らねぇと…」 「サンタさんにも門限、あるの?」 「…ぷ」 口をおさえ、隠すように笑うサンタ。 「門限て…小学生かよ」 「う、うるさいな」 ムカつく。 なのに…その笑顔みちゃうと憎めない。