髭がないけど、 優しくないけど… 本物のサンタがいる。 ―目の前に。 「試したんだろ?」 「ごめんなさい…」 参りました、 と言わんばかりのあたし。 そんなあたしにサンタは笑った。 「ったく…しょうがない奴」 わしゃっとあたしの頭を撫でた。 ありえない位、優しい手で。