そして、私は、私と言う存在が今、どうしてここにあるのかを伝え始めた。

彼は、私の話を静かに聞いていた。

ずっと、私の手を握り締めたままで。

そして、真っ直ぐに私を見つめた。












「美羽は、俺の天使だよ。」










はらりとこぼれた涙の雫を受け止めた彼の唇。










彼は、彼のままだった。

何も変わらない。

私は、私のまま……でいて良いんだよね。










「ずっと、俺の天使でいて。」










「うん。天使でいる。」










私は、産まれてきて良かった。










産んでくれてありがとう。









私を産んでくれた母と呼ばれる貴方に、初めて感謝します。