〔短〕クリスマスプレゼント

「俺、あの塾通ってたんだ。」




和樹の言葉に驚きを隠せない。




「高校生にもなって塾なんてって思ってたんだけど、由架のお父さんの教え方がすごく良くて、教わりたくてずっと行ってた。」




確かに、お父さんの塾には高校生も扱っていたから何人かいた。




でも、和樹みたいにカッコイイ人いたかなぁ?




「由架、小学生でしょっちゅう来てただろ?」




「うん……」




「その時も、今日最初会った時みたいによく俯いてさ。
俺、高校生なのにそれが嫌で顔あげろーってしょっちゅう由架をいじめてた。」




蘇って来る記憶。