〔短〕クリスマスプレゼント

そういって、和樹は私の胸を優しくさわる。




それが愛しくて愛しくて、私は素直にうれしかった。




「由架、こんなとこでごめんな。」




長いように感じたが、実際には数分のように感じた。




離れて、和樹は私のシートを起こしてくれた。




そして、ハンドルに頭を乗せながら、




「俺って教師失格だよな。
高校生に車の中でさわりまくりだもんな。」




実際、言葉に出されると恥ずかしい。




「クリスマスはこんなんじゃ帰さないよ。」




怪しい笑みを浮かべてニタッと笑った。