愛情の距離




目を覚ますと、そこに安藤尚の姿はなかった。

あたしの体には、丁寧に布団がかかっていて、その中は、ぬくもりに溢れていた。



───ガチャ───



「あら、上手く行きすぎたようね?」


今日華が入って来た。


一気に頬が赤くなる。



「お…ぉおかえりなさい……」



今日華はにっこり笑うと、ベッドに腰を下ろした。



「…で?」

………で?

「その様子じゃ、聞く必要はなさそうだけど、無事にわかりあえた……ってことでいいのね?」



あたしは頷く。