愛情の距離




案外ホテルは本当に安藤先輩の大学に近かった。



「夏奈!行ってきなよ。今が最後のチャンスかもよ?!いいの?」



ホテルの部屋につくなり、あたしは夏奈に言った。

もし、2人が上手くいったら、あたしは優也の部屋に行くの。だから、正直上手くいってくれないと困るのよ。

と、いう意味をこめて…ね。





「い……行ってくる。あたし、安藤尚に、会いたいよ。」



決意を固めたように夏奈は言った。



「じゃ、あたしは優也とニューヨークデートに行くから。報告は帰ってからよ?」



ここを突き放しちゃうとこって、あたし酷いかしら?