愛情の距離






「…やっ……ぁ…!」



なぁ、俺は……





「……あん……どっ……なおぉ!」





必死に俺の名前を呼ぶ夏奈を探る。



俺以外の跡はないか……

俺以外のお前はいないか……



必死に、探す。





「……やっ!」



俺の胸を押して、夏奈が初めて俺を拒否した……





「今の安藤尚は、あたしを好きじゃないっ……!」





そう言って、夏奈は泣いた。