愛情の距離




「グラウンド整備終了~っと!」

「あちぃな、今日も!」



俺達は、野球部だから、昼休みの前半はグラウンド整備だ。

あ、実は夏の大会で、まだ俺達3年も引退してない。





「お、おい!みんな!」



先にあがっていたキャプテンが、猛ダッシュで戻ってきた。



「なんだよ、益田。騒々しいなっ」

「あ……あ、あ……!」

「あぁ?!」





「安藤さんがいる!」



「まじ?!」



俺達は、後片付けをさっさとすませ、正面玄関へ急いだ。



「安藤さん!」

「おぉ……」



なんか、思い詰めてねぇか?
おい、益田、近づくな……遅いか。