愛情の距離




「安藤先輩って、高校のときからこんなに独占欲強かったっけ?」



今日華ちゃんが夏奈ちゃんに聞く。



うなる夏奈ちゃん。

「安藤尚が高校のときって、2人とも部活に追われてたし……」



「安藤さん、夏頃葉月に会いに来たときはすごかったっすよね!」



夏奈ちゃんは、思い出したように真っ赤になる。



「え?なになに?俺知らないよ?」

「まだお前と知り合ってねぇよ」



「あたしもそれ見たかったわ。昼休み夏奈が呼ばれたのに着いていけば良かった!」



つまらなそうに今日華ちゃんは口をとがらせた。