「無い…………何で?」


今日は祝日の月曜日。

どうやら、最近のゴミ収集の方々は、休みの日も休まないらしい。

綺麗さっぱり無くなっているゴミたち。

つまり…………


「探し物は………消えた。」


声にしてみる。

ヤバい。

この後、社会人としてすべき手順を頭の中で組み立てる。

大丈夫。

二人ほどに頭を下げれば、同じメモは手にはいる。

とりあえずマンションの三階ヘ向かってエレベーターのボタンを押した。

大丈夫。

手に入る。

あの苦手な先輩に頭を下げ、もう一度聞いてもらおう。

エレベーターが三階につく頃には、社会人としての俺が凄まじい勢いで働き始めていた。