『好き』と言っただけ。


「あ〜ぁ、あのデレデレ。」


あのあと、二人で部屋に戻ろうとした時、鳴り響いた大和の携帯。

着信を確認し、肩をすくめた。


「忘れてた。店戻るってさっき言ったんだった。」


携帯の向こうから漏れて聞こえる酔っぱらいたちの声。


「ごめん。戻っても良い?」


指差された携帯から紗季の声がした。


『空良〜!早くおいで〜!』


「うん。戻ろ。」


笑って答えた。

そして戻った場所には、顔中落書きされ、私に平謝りの仲間たち。


「円満解決いたしました!」


大和の言葉に一気に盛り上がる。

そのまま宴会へと流れ込んだ。



そして………