「もう一度、言ってみな。」


「何を?」


「今言ってただろ?俺の部屋見ながら。」


「言ってない。」


「……………しぃ?」


逢いたかったよ。

凄く。

今だって、凄く嬉しくて。

でも、ランドセルを抱えてた頃の素直な私はもういない。

我慢をいっぱい出来るようになった。

だから……。

逢いたいなんて、素直に言えない。


「昼さ、メール見たら我慢出来なくなった。」


「え?」


「早く帰んなきゃって思ってさ。最終に駆け込んだ。すげぇ逢いたかった。」


そっと引き寄せ、ぎゅっと抱き締めてくれた。

だから、私もぎゅっとしがみついた。


「逢いたかった。まぁくんに逢いたかった。」