「まぁくん、逢いたいよ。」


早く飛んでこい。

早く早く早く〜!


暗い窓に向かって念力を送ってみる。


「しぃ?どした?」


「ひゃっ!」


突然背中から聞こえた声にびっくりして飛び上がった。


「そんなビビんなくても……。」


「だって、明日って……」


「メール、見てないな?」


部屋の入り口に立っているまぁくんは、スーツに黒いコートを着ていて、手には小さな箱を持って苦笑い。


「だって……メール見たら……」


「見たら?」


「………なんでもない。」


「はぁ………まぁた我慢する。」


「…………してない。」


「はいはい。」


ゆっくり近付いてきたまぁくんは、私の前に立ち止まるとちょっとだけ意地悪な顔をした。