「あの―龍くん?私のでよかったら写していいよ?」


おずおずと言ってくる隣の女子。



イヤ……俺は別に写さなくていいし………



「別に、必要ない。」



そう冷たくいい返した。



「あっ……そっか……」



明らかに落ち込んでる相手。


それに気を使ったのか


「んじゃ俺に貸して。」



そう言ってその女子から秀哉がノートを受けとった。



いつもそうだ。



俺がウザがる女子に対して、秀哉はすごく優しく接する。



そして必ず俺にこう言う


「もう少し優しくしてやったら?」




ってな。