「雫、早かったな。」 「……お兄ちゃん。」 リビングから顔を覗かせ、あたしに近づいてくる 「美結ちゃんと会ってたんだろ?」 「……え、うん。」 ついあたしは顔を伏せてしまった お兄ちゃんをちゃんと見ることが出来ない 「なんかあった?」 「……え、何が……」 「……やっぱり何かあっただろ?」 確実に不審な目を向けてくる 「……何も無いよ」 「………じゃあ俺の目、ちゃんと見ろよ。」 ………えっ パッと顔を上げた