「あ、もうすぐだよ」 綾芽が言った。 周りからカウントダウンをする声が聞こえる。 「…3、2、1、0!おめでとう日向!」 綾芽が笑顔で言った。 1月1日、今日は俺の誕生日でもある。 何で今だけ笑顔なんだ。 作ったような気がするのは俺だけ? …ムカつく。 「今年もいい年になりますように」 コイツがそんなことを願う限り、きっといつまでも俺はいい年になんかならねぇんだ。