「俺のためって、何」 「見てれば分かるのよ。あんたと綾芽ちゃんの間に何かあったってことは」 鼓動が早くなるのが分かった。 ムカつく。 姉貴にまで分かるなんてさ。 「じゃ、よろしくね~」と言って、姉貴は行ってしまった。 目の前には、きれいにラッピングされたケーキ。 持っていかないわけにもいかないので、仕方なく家を出た。