千佳がこっちに向かってくると女子が一気に千佳のもとへ一直線に走った。



それは獲物を見つけた肉食獣のようでビックリしてただ、その様子を見ることしかできなかった。


ふと、隣の玲夏を見てみるとやっぱり、顔が曇っていた。


「玲夏?」




そう声をかけると玲夏はちょっとビックリしてた。



「あわわ!なっなに?」




そんなに慌てなくても。



愛しそうに千佳を見るんだね。



「ううん。ボーっとしてたから声かけただけ(笑)」




「そっかぁ~。あ!学校案内する?」





「ううん。先生からさっき地図配られたから平気。」




「そっか、よかった♪」



「ありがとね。」




玲夏にお礼を言うと今度は女の子がたくさん来た。



「玲夏様ー!喉乾いていませんか?」




「喉乾いてるんだよー!ナイスタイミング!!」



そう玲夏はニカッと笑うとその子はフニャアと崩れた。



周りからも黄色い声が聞こえる。



そして次に並んでた女の子がジュースを手渡した。




「玲夏様のお好きなレモンスカッシュです!」



そう言ってその子は玲夏に渡す。



玲夏はその子の近くまで行って耳元で囁く。



「ありがとう。嬉しいよ。」