「えー、誰だろ?」


そう言いながらも、シノブは同じゼミの男の子の名前を次々と挙げる。

でもね。


「全員、ハズレ。」

「誰よ。いい加減、吐きなさいよ!」

「ふふっ、いつも私の隣にいる人だよ。」


って、ここまで言っても、キョトンとした顔のままのシノブ。

仕方ないなぁ、もう。


「いつも女子力について語ってるくせに、私の気持ちを全然わかってない人!」


もう、わかるでしょ?

まん丸に目を見開いて私を見つめるシノブ。


「それって……、ボク?」

「そうかも!」


これで、私のグルグルも解けたかな。

まっ、シノブはグルグルになっちゃったかもしれないけどね!