『あ、お姉ちゃんっ……』



ふいに移した視線の先には、



校門から出ようとしていたお姉ちゃん。



その姿を見つけた僕はそばまで駆け寄った。



『エイト。まだ帰らないの??またサッカーしてたの??』



『うん……でも、僕もお姉ちゃんと一緒に帰るっ!!』



お姉ちゃんは僕より2歳上。



僕にとっては優しくて自慢のお姉ちゃん。



まぁ、時々はケンカもするけどね。



そう。



お姉ちゃんだけは他の女の子とは違うんだ。



僕は慌ててランドセルを背負い、



お姉ちゃんの横に並んで歩き始めた。