「いいよ。聞かなくても」
理由はわかってる・・・。
「よくないよ!純」
未那の声が大きくなる。
「純はさ、沢田と付き合うようになってから変わったよ?自分じゃわからないかもしれないけど」
変わった?私が?
「純は1年のときに嫌な恋愛したじゃない?」
思い出したくもない過去のこと。
「それから男の人を見る目が変わって、目つきも態度も変わってしまって・・・勉強だって本当は好きでしているわけじゃないでしょ?」
そう、勉強は好きでしているわけじゃない・・・何かに集中しないとおかしくなりそうだったから。
「でも、沢田と付き合うようになってから、笑顔も増えたし、雰囲気がやわらかくなって1年の時の純に戻ってるときが増えてたんだよ」
・・・そうだったんだ。
「・・・やっぱり納得いかねぇよな。・・・俺、沢田に聞くよ・・・いいかな?」
「・・・聞かなくていいよ」
「でも、このままじゃ良くないよ!?」
「いいの!お願いやめて!」
私があまりに必死で止めようとするから
「純?何かあるのね?」
未那・・・・・もう、隠せない。
ゆっくりと言葉を口にした。
「元々期限付きの付き合いだったから」
そう、私たちは元々1ヶ月だけの彼氏彼女だった。
「は!?なにそれ!?どういう・・事?」
私は屋上で話をしていたことを聞いてしまったことから全部話をした。
「なんか・・・複雑・・・」
私の話を聞き終わった未那が口を開いた。
「うん?」
「だってさ、純は罰ゲームって知ってなければ、沢田とは付き合わなかったってことでしょ?」
あ、そうか。
「そうだね」
「でも、それを知ってるが為に、純の前には壁が出来た。深入りしないように。そのせいで沢田の本当の気持ちが見えなくなってしまったってことでしょ?」
そっか・・・。
知らず知らず私は暁との間に壁を作ってしまったんだね。
罰ゲームだからって壁を。
「純は沢田の事、好きにならなかった?」



