こうして話してみると、普通なんだなーって思う。

「なんか、思ってたより、話しやすいね」

「は!?」

「あ、傷付いたらごめんね。沢田君て近寄りがたいから、もっと話しにくいのかなって思ってたの」


「ああ。俺、女とは最低限の事しか話さないから」

「女の人、嫌いなの?」

「え?」

「こうして話してると、普通に話せてるのに」

「それは川上さんとだからだよ」

え!?
サラッと恥ずかしくなる事言わないでよ〜。


「あれ?顔赤いよ?」

私を見てフッと笑う。

「もう!あんまり免疫ないんだから、からかわないで」

恥ずかし過ぎて、どうしたらいいかわからない。

「からかってなんかいないよ。それに女が嫌いなら、川上さんと一緒に帰らないと思うけど?」

「あ、そっか」

それには、納得。
ん?・・・でも罰ゲームだから一緒に帰ってるのではないの?
どれが沢田君の本音なのかがわからない。


考え込む私の顔を覗きこむ沢田君。


な、なに、なに?
ドキドキするんですけどぉ。
バクバクするんですけどぉ。


「川上さんて、天然なのかな?」

はい?・・・どのへんが?

「ち、違います!天然じゃありません!」

「・・・天然だよね。・・・花壇の土、掘りすぎちゃダメだよ?」

私を見て、ニヤッと笑う。


!!・・・見られてた!?


「ち、ちが!あれは、沢田君の事考えてて・・・」

あぁ〜!何言ってんの私!!
慌てて口を押さえる。


「へぇ、俺の事考えてくれてたんだ?」

と、悪戯っぽく笑う。

「い、いや、そうだけど、そうじゃなくて・・・違うの〜」

おもいっきりテンパっちゃってたら、

すげぇ面白れぇと呟くように言って、あはははと笑った。

見たことのなかった沢田君の笑顔に釘付け。
何も反論出来ないくらい。

笑顔がめちゃくちゃ カッコいい・・・。

もぅやだ。心臓がもちませ〜ん。




駅に着くと「また明日。おやすみ」と言って別れた。



ドキドキしすぎて、すごく疲れた・・・。
こんなので1ヶ月もつのかな。
不安になりながらも、幸せな気持ちで眠りについた。