なんだか、うまく丸め込まれたって感じ。

・・・でもさぁ、振られたら罰ゲーム終了なんだよね?
終らせるチャンスだったんじゃないのかな?

・・・何を考えてるのか、全くわからない。


・・・!あ、そうか。別れるにも条件があるのね!
・・・だから「ムリ」だったんだ。

ん〜、「嫌い」って言っておけば良かったのかな?


「プッ、さっきから百面相になってるよ」

ハッとして見上げると
すごく優しい顔で笑ってて、

ヤバイィ〜。

その笑顔はダメだよ!
惚れちゃうでしょ〜!!
惚れられたら困るの沢田君でしょ〜。

私も好きになったら困るから、お願いドキドキさせないでぇ。



駅までの帰り道、私達は一緒に歩いていた。


「また、何か考え事?」

あ、みとれちゃってた。
いや、だってさぁ。

「さっきの話しだけど、頭の良さなんて、川上さんとあまり変わらないと思うよ」

「えぇ!そんなことないよ。私は勉強ばっかりしてて、部活も週3回だし、でも沢田君のこと抜けないの!
いつも私なりに頑張ってるつもりなんだけど・・・。

沢田君は、部活も大変なのに いつもトップでしょ。
凄いなぁって思ってて」

どんなに頑張って勉強しても2位にしかなれない。


「そんな事ねぇよ。いつも余裕なんてねぇし。・・・それに、この前の期末は川上さんが1番だったよね」


「あれは、沢田君が開始15分で抜けちゃったから!だからあの期末は違うの!」

「そうなの?」

「そうなの!」

「アハハ。川上さんて、以外と頑固だね」

頭をポンポンとされちゃった。

「うっ。そ、そんな事ないもん!」

やめてぇ。
心臓がぁ、心臓がぁ。
バクバクバクバク。


「それに、何か勘違いしてるかと。俺、モテないよ」


「えぇ!?」

思わずびっくりしてしまった。

「アハハ。えぇ!って何?
洸一と聡はモテるけど、告白されたりもしょっちゅうだしな。でも俺はないからね。」


お、恐ろしいほど自覚がない人だ。あれだけ見られてて、自分ではないと・・・。

「あ、あはは・・・」

笑うしかないですよ。
無自覚ナンダネ・・・。