大嫌いでも、大好きだから。



「ああ、そうしてくれ」

梓は無表情のまま、そう答えた。

変わらず、
私は俯いている。

どんな顔をして二人を、
というより梓を見て良いのか、
分からなかった。

「あ、俺そろそろ行くね」

ふと腕時計を見て、
鳳君は保健室を出ようとする。

「お、鳳君……っ!」

慌てて彼の名を呼ぶと、
振り返ってふわりと微笑んだ。