その瞬間だった。 「なにしてんだよ、お前ら」 そんな声が聞こえて、 鳳くんの動きが止まった。 私もびくりと震えて、後ずさる。 この声は。 そう思って、 私たちは振り返った。 まさか、そんな。 「なにしてんだよ、お前ら」 背筋がぞくりと冷たくなる。 扉の向こうに、 梓が立っていた。